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甲状腺疾患

甲状腺の基礎知識

甲状腺は、全身の代謝を維持するのに重要な甲状腺ホルモンを2種類合成して血中に分泌する内分泌腺です。日本の疫学調査では10人に1人が何らかの甲状腺疾患に罹患していると推定されており、多くみられる疾患は「バセドウ病」と「橋本病」です。

甲状腺疾患の特徴

甲状腺疾患は大きく分けて、甲状腺の機能に関わる疾患(甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症)と、腫瘍性の疾患(甲状腺腫瘍)に分類されます。ここでは、それぞれの分類に属する代表的な疾患の特徴・検査法・治療法について解説します。

甲状腺疾患診断ガイドライン活用ガイド

それぞれの疾患において、最新の診断ガイドラインに基づき、臨床所見、血液検査、画像検査、細胞診などから診断します。甲状腺疾患は大きく分けると甲状腺機能異常に関わる疾患と腫瘍性疾患の2種類に分類されますが、特に前者は血液検査、後者は超音波(エコー)検査と穿刺吸引細胞診の検査が重要になります。
日本甲状腺学会は2013年に日常診療で多くみられる甲状腺疾患のうち5つの疾患(バセドウ病、甲状腺機能低下症、無痛性甲状腺炎、橋本病、亜急性甲状腺炎)を取り上げ、「甲状腺疾患診断ガイドライン」として診断基準をまとめました。また、甲状腺腫瘍については日本癌治療学会が2010年に「甲状腺腫瘍診療ガイドライン」の中で診断の流れを示しています。

甲状腺と婦人科(不妊)

甲状腺疾患は女性に非常に多く発生し、好発年齢は20〜50歳代です。甲状腺機能の異常は卵巣の機能や月経に影響することがわかっており、特に妊娠可能域の女性に発症した場合、妊娠時の流産や早産の危険性が増すといわれています。そのため、妊娠を望まれている方には甲状腺の検査を行う必要があります。