婦人科子宮頚部細胞診 第4章
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–83–不安もあるので、炎症による核増大細胞、頸管腺細胞と扁平化生細胞との鑑別困難な細胞などをASC-USとしていた。よって最初はASC-USが増加する傾向があった。逆に、ASC-Hは減少しSILと確診できる場合が増えてきた。これはクロマチン所見が明瞭になったためと考える。いずれにせよ、ASCとする細胞は鑑別困難なことも多いので、ASCが続く症例では特に免疫染色を併用するのが望ましいと考える(図12)。4.子宮内膜細胞と妊婦細胞への応用 子宮内膜細胞診に対する液状化細胞診断は現状では保険適応になっておらず、積極的に内膜を液状化細胞診で診断しようとする施設も少ない。よって本アトラスは、子宮頸部細胞診のみを対象として作成した。内膜細胞診検体を液状化細胞診標本作製すると細胞集塊は断片化されるものの構造異型は十分確認でき、診断的有用性はあると考える(図13)。今後の状況をみたうえで採用する施設が増える傾向にあれば、子宮内膜細胞診に対する液状化細胞診アトラス発行を引き続き検討していきたい。図13 子宮内膜:類内膜腺癌Cellprep®図12 子宮頸部:上LSIL、下ASC-USCellprep®+CINtec® PLUSKi-67(+),p16(+)Ki-67(-),p16(+)
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